- 鏡面仕上げがうまくいかない理由は?
- ソフトタイプワックスとハードタイプワックスの違いとは?
- おすすめのワックスを教えて!
多くの初心者が靴磨きを始めた際に直面するのが、「鏡面仕上げ」という技術です。
YouTubeやブログの指導を参考にしても、上手く仕上げられずに困っていませんか?
私自身も靴磨きを始めたばかりの頃は、何度挑戦しても成功しないことが多かったです。
そんな中、特に効果的だったのが、「ソフトタイプワックスとハードタイプワックスを使い分ける」という方法です。
この方法を試してみたところ、前よりも早く、そして美しく仕上げることができるようになりました。
この記事では、以下の内容を詳しく説明します。
- ソフトタイプワックスとハードタイプワックスとは何か?
- それぞれのワックスの特性
- 推奨するワックス
この簡単な技術をぜひ実践してみてください。
ソフトタイプワックスとハードタイプワックス
ソフトタイプワックスとハードタイプワックスの違いは何でしょうか?
市販されている多くの靴磨きの製品には、「油脂、有機溶剤、蝋」が含まれていますが、
それぞれの含有量や使用されている原材料によって特性が異なります。
同じメーカーの製品であっても、ワックスの硬さは異なります。
ソフトタイプワックスは塗り広げやすく、ハードタイプワックスは布に付着しにくいため、硬度が異なります。
これらのワックスを適切に使い分けることで、効率よく光沢を引き出すことができます。
例えば、コロンブス社は「ハイシャインベース」と「ハイシャインコート」として、
ソフトタイプとハードタイプを別々に販売しています。
それぞれのワックスの違いについてもう少し掘り下げてみましょう。
ソフトタイプワックスの特徴
ソフトタイプワックスの特性には以下のようなものがあります。
- 塗り広げやすく、均一に仕上がりやすい
- 有機溶剤の含有量が多い
ソフトタイプワックスは、柔らかく伸びが良いため、塗りやすく「ソフトワックス」とも呼ばれます。
市販されている多くのワックスがこのタイプに分類されます。
ワックスがよく伸びるため、均一に塗り広げやすく、下地作りに最適です。
しかし、「ハードタイプワックス」と比べると、
位置を固定して塗り広げるのが難しいという違いがあります。
ハードタイプワックスは靴の表面の毛穴を埋めながら均一にワックスを重ねることで、
鏡のような光沢を出すことが可能ですが、ソフトタイプを仕上げに使うと、
有機溶剤の下地を溶かすし、仕上げに手間がかかることもあります。
『ハードワックス』の特徴
ハードワックスについて
-
- 有機溶剤の含有率が低い
- 伸びにくく塗りにくい
ハードワックスは、ソフトワックスに比べて蝋と油脂の比率が高いです。
これが伸びにくさの原因となりますが、その代わりに磨いたときの光沢が非常に良く出るのが特長です。
また、『ドライワックス』や『ハードワックス』とも呼ばれています。
前述したように、ソフトワックスを仕上げに使うと、
下地のワックスが溶剤で溶けてしまうため時間がかかります。
ハードワックスを使えば、下地を崩すことなく層を重ねやすく、
ソフトワックスだけで磨くよりも手軽に仕上がります。
しかし、ハードワックスは伸びにくいため塗りムラができやすく、下地作りには不向きです。
また、ソフトワックスに比べて市場に出ている製品の種類が少ない点も特徴です。
『ドライワックス』の作り方
ハードワックスの種類が少ないため、準備が大変に思えますね。
もっと簡単に手に入れる方法はないのでしょうか?
実は、「ハードワックス」は「ソフトワックス」を乾燥させることで簡単に作ることができます。
- ハードワックスの作り方
- ソフトワックスを蓋を開けた状態で3日から1週間ほど放置すればOKです。
蓋を開けて乾燥させることで、ワックスに含まれる水分や有機溶剤が蒸発し、求めている状態になります。
乾燥期間を調整することで、ワックスの硬さを自由に調整できます。
初めての場合は、3日間乾燥させてみることをおすすめします。
どのワックスを選べば良いのか?
「ソフトワックス」と「ハードワックス」の違いは理解していただけたかと思いますが、
実際にどちらを選ぶべきかはまだ疑問でしょう。
これらのワックスを適切に使い分けることの大切さをお伝えしました。
しかし、商品のラベルや説明を見ても、どちらを選ぶべきか判断は難しいものです。
今回は私が実際に使用して良かったと感じた、
ソフトワックスとハードワックスの商品をそれぞれ紹介します。
ワックス選びに迷っている方は、この情報を参考にしてみてください。
ソフトワックスのおすすめ品
「ソフトワックス」でおすすめの商品は以下の2つです。
- 『KIWI』シューポリッシュ
- 『サフィールノワール』ビーズワックスポリッシュ
『KIWI』シューポリッシュ
特におすすめの一つがKIWIのシューポリッシュです。
市場には多くのワックスがありますが、特にこの商品は使いやすさと伸びが良いことで抜群です。
Amazonや楽天市場で簡単に手に入るのも大きな利点です。
価格も手ごろで、1つは「ソフトワックス」として使い、
もう1つを固めて「ハードワックス」としても使用できます。
色のバリエーションが3色しかないのは少々残念ですが、
他の多くの利点で補うことができます。
『サフィールノワール』ビーズワックスポリッシュ
「サフィールノワール」のビーズワックスポリッシュは、
そのバランスの良さで知られています。
伸びや光沢が出やすく、12色のカラーバリエーションがあります。
どれを選ぶか迷った場合は、このワックスを選ぶと間違いありません。
ハードワックスのおすすめ品
次に、「ハードワックス」でおすすめの商品を2点紹介します。
- 『サフィールノワール』ミラーグロス
- 『Boot Black』ハイシャインコート
『サフィールノワール』ミラーグロス
この商品は非常に硬いワックスで、購入したその時からドライワックスとして使えます。
ギラギラとした強い光沢が簡単に出るため、
靴磨き大会での使用が禁止されたこともあります。
仕上げ用として非常に多くの方に利用されています。
『Boot Black』ハイシャインコート
下地用と仕上げ用が別々に販売されている珍しいワックスです。
乾燥が速く、短時間で光沢を出したい方にはおすすめの商品です。
『ハイシャインベース』との相性も抜群です。
ワックスのQ&A
「ワックスの使い分け」についてのよくある質問をまとめました。
- Q1:ソフトワックスだけで仕上げることはできますか?
- A1:慣れれば、ソフトワックスだけでも鏡面仕上げは可能ですが、溶剤が多く含まれているため、時間がかかります。
- Q2:異なるブランドのソフトワックスとハードワックスを組み合わせても問題ないですか?
- A2:問題なく使用できます。
- Q3:ワックスの硬さはラベルや説明で判断できますか?
- A3:それだけでは判断が難しいです。私も初めてワックスを購入する際には、TwitterやYouTube、ブログなどで他人の意見を参考にしました。固さは個人の主観によるため、一概には言えません。
まとめ
- ワックスの選び方と使い方
-
- 下地には柔らかいワックスを使用し、最後の仕上げには硬いワックスを使うこと。
- 硬いワックスを使用する前には、蓋を開けて空気に触れさせ、1週間ほど自然に乾燥させる。
- 一つのワックスだけで完了しようとすると、望むような仕上がりにはなりにくいです。
靴磨きのプロも実践しているこの方法は、自分で磨いてもなかなかうまくいかない方にぜひ試してみて欲しい技です。
プロの技を取り入れることで、より美しく仕上げることができます。