スローガンって、どこから考えればいいのか迷いますよね。
はじめての方でも気軽に進められるように、
短いことばの集め方と形にする流れをやさしくまとめました。
学級でのアイデア出し、委員会での決め方、読み上げや掲示のコツも一緒に確認できます。
ひらがな中心の言い回しや、英語一語をそえる見せ方、
短め(おおむね10〜30文字)の目安も紹介します。
そのまま使える例文を手がかりに、クラスの色や学校名を入れてアレンジしてみましょう。
準備の合間に、声に出して読める構成なので、すぐ試せます。
なぜ必要?スローガンが運動会にもたらす意味
みんなの気持ちをひとつにする言葉
スローガンは当日の合言葉になります。
学年や役割がちがっても、同じ方向を見られるきっかけになります。
口に出して読むと、気持ちがそろい、行動がまとまりやすくなります。
掲示や配布物に同じことばがあると、視線が集まりやすくなります。
朝会や練習の最初に全員で唱和すると、気持ちの準備がしやすくなります。
写真や動画のタイトルに入れると、あとから見返すときの目印になります。
保護者や地域の方にも伝えやすくなり、応援のことばにも一体感が出ます。
スローガンがあると運動会はどう変わる?
練習や準備のときに目指す姿を思い出しやすくなります。
応援や放送で繰り返すことで、場の雰囲気に一体感が生まれます。
写真や記録にも残り、思い出の合図になります。
係活動や掲示づくりでも、判断の基準として使えます。
種目名やプログラムの見出しに添えると、全体の流れがわかりやすくなります。
司会台本やアナウンスに差し込むと、場面の切り替えがわかりやすくなります。
行事のあともふり返りのキーワードになり、次年度の準備がしやすくなります。
スローガン作りの流れとポイント【先生・保護者向け】
学級でのアイデア出し:キーワードを集める
今年の方向性を一語で決めます。
たとえば、えがお、きずな、ちょうせん、かんしゃ、などです。
一人三つのことばを付せんに書き、黒板で近い意味ごとにまとめます。
上位語を三〜五個にしぼって次の段階に渡します。
付せんは色を分けて、テーマごとに見分けやすくします。
黒板の左に「ことば」、右に「理由」を書く欄を作ります。
「理由」を短く一行で言ってから貼ると、納得感が高まります。
似ている語は丸で囲み、グループに名前をつけます。
同じ語が多いほど、今年らしさの手がかりになります。
時間は十分から十五分を目安に区切ります。
最後に各自が一語だけシールで投票します。
上位の語は学級だよりに記録して、次の会議に届けます。
読みづらい漢字はひらがなに直しておきます。
学校名や学年名を入れた案も一枚用意します。
代表委員会や児童会での決め方
学級から上がった上位語を材料に、短い案をいくつか作ります。
読み上げ、掲示、放送の場面を想像しながら、言いやすさで比べます。
候補は短め(おおむね10〜30文字)を目安にし、読み上げやすさで調整します。
最終案は全校に知らせ、読み方やアクセントも決めて共有します。
選ぶ基準を三つだけ共有します。
- 短いこと
- だれにでもわかること
- 声に出しやすいこと
候補ごとに「放送での響き」「横断幕での見え方」をチェックします。
朝会での読み上げテストを行い、息継ぎ位置を決めます。
同点のときは二案を合わせてみる方法も試します。
イントネーションを統一し、掛け声の前後も決めます。
決定後は発表文と掲示文を同じ表記にそろえます。
読み方の録音を作り、学級で練習できるようにします。
学年代表が感想を一言ずつ添えて掲示します。
話し合いをスムーズにするテンプレート例
語尾は言い切りにします。
助詞を一つ減らして、短め(おおむね10〜30文字)に整えます。
声に出して読み、言いやすい順に並べます。
同じ音のくり返しや対比を入れると覚えやすくなります。
小学生に響くスローガン実例【テーマ別】
笑顔・元気・楽しいをテーマにした例
- えがお満開 今日が本番。
- 笑ってゴール 心はひとつ。
- にっこり全開 走り出せ。
- わくわくスタート 最後まで。
- えがおで合図 ここから前へ。
- にこにこパワー 校庭がステージ。
- ハミングしながら スタートライン。
- キラリと光る みんなの一歩。
- わらって進む 手と手でつなぐ。
- 笑顔の輪で ぐるりと前へ。
挑戦・最後まであきらめないをテーマに
- いまをこえる 一歩前へ。
- やってみよう を合言葉に。
- 最後の一歩 走り切る。
- 挑む気持ちで 進み続ける。
- きょうこそ前へ もうひと押し。
- 一歩ずつ たしかに進む。
- やりきったね を合言葉に。
- ねばりの合図 こえを合わせて。
- 小さな前進 大きなよろこび。
- 進み続けて 見える景色。
友情・団結・バトンをつなぐ言葉たち
- 手と手でつなぐ 未来のバトン。
- こころをむすぶ 赤と白。
- みんな主役 きずなで前へ。
- 団結宣言 今日から本気。
- 心でつなぐ バトンは希望。
- ならんで進む ひとつのゴール。
- ともに笑って 次へつなぐ。
英語まじりでかっこいいスローガン
- Go for it ぜんりょくで。
- We can ○○小。
- One team one goal。
- Run and smile みんなでGO。
- Keep going ここから前へ。
- Go together 心はひとつ。
- High five みんな主役。
四字熟語アレンジ(高学年向け)
- 一致団結 心ひとつに。
- 切磋琢磨 たかめあう。
- 電光石火 スタート勝負。
- 勇往邁進 前へ前へ。
- 一心同体 ならんで前へ。
- 和気藹々 わらって前へ。
- 百折不撓 さいごまで走る。
低学年も覚えやすい!ひらがなスローガン集
10文字以内で伝わるアイデア
- にこにこ ぜんりょく。
- みんなで ゴール。
- こころ ひとつ。
- いっしょに はしろう。
- えがおで GO。
- ともに 前へ。
- ひとつに なろう。
リズムで覚える五・七調タイプ
- えがおで はしる きょうのひ。
- てをつなぎ すすめ ともだち。
- あかとしろ ちからを あわせて。
- よーいどん さいごまで かけぬけろ。
- そらを見て いざ スタート。
- こえを合わせ すすむ みんな。
- きみと走る よろこびのひ。
ユニークでおもしろいスローガンアイデア
動物やキャラクターで印象アップ
- うさぎダッシュ きょうは本番。
- ねこジャンプ ふんばりどき。
- ペンギン行進 ゴールへ一直線。
- ライオンスマイル コートがステージ。
- カメさんペースで こつこつ前へ。
- パンダローリング ころんでも起きる。
- イルカスピード 水しぶきみたいに。
- フクロウアイ しっかり見てからスタート。
- タカのまなざし ねらいを定めて一直線。
- ドラゴンジャンプ 夢へひとっ飛び。
- モグモグモグラ 地面を踏んでパワーに。
- キツネステップ しなやかに前へ。
ことば遊び・ダジャレ風スローガン
- あつまれ力 ちからもち。
- 赤はアッパレ 白はしろとび。
- 走ればはれる 心も空も。
- きょうの勝負は 今日のしょうぶ。
- かけっこで かけ声かけよう。
- 前へまえへ まよわず進む。
- ゴールで合流 みんなでゴール。
- はしるほど はずむリズム。
- 笑顔でえがお えがおで拍手。
- きょうのきょうは 今日の今日。
ねりけしネタって本当に使われる?
遊び心のある言い回しは注目を集めます。
ただし、わかりにくい表現にならないようにします。
学年全体で意味が共有できる短い文を選びます。
教室で読み上げて、言いやすさを確かめます。
言い回しが長いときは、前後を削って一息で読める長さにします。
だれでも思い浮かぶ身近な物に置き換えます。
絵やアイコンと並べて掲示し、ことばの印象をそろえます。
低学年にはひらがな中心の書き方にします。
クラスごとに一案ずつ出して、代表でまとめます。
スローガンに使える「よく使われる言葉」リスト
つながる・心ひとつ・ぜんりょく…などの言い回し
- つながる。
- むすぶ。
- 心ひとつ。
- ともに。
- ぜんりょく。
- かけぬける。
- バトン。
- 思い出。
- スタート。
- フィニッシュ。
- ひとつになる。
- きずな。
- つなげる。
- 前へ。
- 一歩ずつ。
- 全員主役。
- 声をそろえる。
- 笑顔でいこう。
- ここから。
- ゴールまで。
- 力を合わせる。
- 心でつなぐ。
- 未来へつなぐ。
言葉のテンプレ型を使って自分で作ってみよう
作り方のコツ。
短め(おおむね10〜30文字)を目安にし、読み上げやすさで調整します。
同じ音のくり返しでリズムをつくります。
読み上げて言いやすいかを確かめます。
スローガンはどう伝える?掲示・発表の工夫
掲示物・横断幕のサイズとデザインのコツ
読みやすさは文字の大きさで変わります。
見る距離(cm)を250で割って文字高(cm)を決めます。
※資料によっては10メートルで約10センチなど、より大きめを推す場合もあります。
掲示場所や見る時間に合わせて調整します。
例)10メートルなら4センチ程度から検討します。
太めのゴシック体で、背景と文字のコントラストをはっきりさせます。
行間は文字サイズの150〜170%程度を目安にし、短い文を一行に置きます。
(出典:デジタル庁デザインシステム)
横断幕の幅に合わせて行数を決めます。
外で使う場合は光の反射を考えて、ツヤをおさえた仕上げを選びます。
色数は三色程度にし、主役の色を一つ決めます。
校章やモチーフは小さく添えて、主文をしっかり目立たせます。
余白を広めにとり、四辺のマージンをそろえます。
設置位置の高さや背景の色を事前に確認します。
写真に写したときの見え方も、スマホで試し撮りします。
屋内切りかえのときにかけ替えやすい位置も用意しておきます。
声に出して伝える:放送・朝会での工夫
当日までに読み方を決め、全校で同じリズムにします。
放送は短い文で区切り、聞き手が追いやすい速度にします。
入退場や整列の合図と組み合わせると覚えやすくなります。
読み手の年齢に合わせて語の区切りを調整します。
短い掛け声を決めて、合いの手として入れます。
司会台本にはふりがなと、ゆっくり読む合図を入れます。
マイクの距離を一定にして、事前に声の届き方を確認します。
音楽は音量をひかえ、ことばが聞き取りやすいようにします。
学年ごとに読み手を交代し、関わりを広げます。
朝の短い時間に分けて練習し、直前にもう一度読み合わせます。
締めの一言でスローガンをもう一度そろえて読みます。
保護者や地域に届ける共有アイデア
学校だよりや掲示で決定までの流れを知らせます。
学級案や代表委員会の様子を写真やイラストで伝えます。
当日の見どころと合わせて、読み方のポイントも載せます。
学年だより、学校サイト、校内掲示に同じ文面を載せて統一します。
学校の方針に合わせて、掲載の可否や掲載先をわかりやすく案内します。
地域の掲示板や回覧板には簡略版を載せ、読みやすい文字で示します。
読み方ガイドを一枚にまとめ、PDFでも配布します。
子どもたちの手書きポスターと一緒に並べて展示します。
ふり返りコメント欄を設け、集まった声を次の計画にいかします。
来校者が立ち止まりやすい動線に掲示し、目線の高さをそろえます。
写真を撮りやすい位置に案内を出し、思い出の一枚を残せるようにします。
ことば選びで気をつけたいポイント
誤解を招きやすい表現や伝わりにくい言い回し
比ゆが多すぎる言い回しは避けます。
長い英語や専門用語は短い日本語に言い換えます。
だれが読んでも同じ意味になる文を心がけます。
文の主語と述語を近づけて、文の長さをそろえます。
指示語は減らして、名詞で指す相手を明確にします。
同じ語のくり返しは、言い換えを一つだけに絞ります。
音で似た言葉の並びは、読み手が迷いやすいので避けます。
迷ったときは、声に出して読んで息継ぎしやすい長さに整えます。
難しすぎる漢字や長い英語表現の扱い
低学年が読む掲示は、ひらがな中心にします。
高学年向けでも、読みがむずかしい語にはふりがなを添えます。
英語は一〜二語にし、呼びかけに使います。
人名や地名、学校名は正式表記を使い、読みをそえます。
横断幕は、行ごとに語をつめ込みすぎないようにします。
カタカナ語は、日常でなじみのある語だけにします。
英語を入れるときは、文頭と文末のどちらに置くかを決めて統一します。
略語は使わず、フルスペルか日本語で書きます。
まとめ:子ども自身が関われるスローガンづくりを
スローガンが記憶に残る理由とは?
短く言いやすい文は、場面とむすびついて心に残ります。
練習や当日のコールで繰り返すことで、名前のように親しまれます。
声に出したときのリズムやくり返しの音が、思い出す手がかりになります。
色や形のある掲示物といっしょに置くと、目で見た合図ともむすびつきます。
学校名や学年名をそっと入れると、自分たちのものだと感じやすくなります。
振り返り・来年へのつなぎ方
行事のあとに学級でふり返りをします。
よかった点と次に活かしたい点を一言ずつ集めます。
代表委員会でまとめ、来年の準備メモとして引き継ぎます。
短いふり返りカードで、好きだったところと工夫したいところを書き出します。
次の学年に向けて、残したい言い回しをクラスで一つ選び、記録にまとめます。